雑学の玉手箱

日常生活にとくに役には立たないけど、時折「なぜ?」と思う些細な疑問について調べたことの覚え書きです(^^)

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「文化干し」って何が「文化」なの?4

いわゆる干物の一種に「サバの文化干し」など文化干しといわれる一群がありますね。お好きな方もいるのではないでしょうか。

ところで、同じような干物なのに「文化干し」と呼ばれたりそうではなかったり…。見た目にはあまり違いが分かりません。文化干しっていったい何なのでしょうか?

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実は、文化干しの名前のルーツは2つあるようなのです。

最初の「文化干し」は、干物の包装材として木箱や新聞紙を用いていた時代に、東京の水産加工物会社がセロファンに包んでみたところ、非常に仕上がりの見栄えが良くなり画期的だったことから「文化干し」と呼ばれるようになったといわれています。つまり、このときの文化干しは、中身は普通の干物と同じだったようです。

その後、昭和30年頃より、天日乾燥ではなく冷風乾燥機を使った干物が市場に出回るようになりました。この機械を使った製法が「文化」的であるとのことで、その後文化干しというと天日干しの対義語で機械で乾燥処理をした干物ということになったとのことです。

ということで、文化干しとは最初は包装の仕方が斬新だったことからつけられた名前だったが、その後機械によって乾燥された干物を呼ぶ名称になった、というお話でした。

「コッペパン」の「コッペ」ってなに?4

年配の方々にとっては、子どもの頃給食でよく目にしたであろう「コッペパン」。一時見かけなくなったなぁと思いましたが、最近はジャムやマーガリンをはさんだような形で、コンビニなどでも再び目にするようになりましたね。また、昔ながらのパン屋さんの中には、懐かしいコッペパンを看板商品にして大人気のお店もあるようです。

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           コッペパン

ところで、このコッペパンの「コッペ」とは何のことなのでしょうか。調べていくと、どうやらフランス語に由来するようです。

日本で一般的にフランスパンと呼ばれている長いパンは、フランスでは「杖」を意味する「バケット」と呼ばれています。ちなみに「バケット」という呼び名、最近では日本でもおしゃれな人が使ってますよね。

ただ、フランスには長いパンしかないかというと実はそんなコトはないそうで、バケットより短いパンを「バタール」、さらにそれより短くてずんぐりした形のパンのことを「クッペ」と呼ぶのだそうです。

そして、パン食の普及につれて日本で作られるようになった小型のずんぐりしたパンの「形」が、その「クッペ」に似ているので、クッペ転じてコッペパンと呼ばれるようになったということです。

ということで、コッペパンの「コッペ」とは、フランスの短くてずんぐりしたパン「クッペ」に似ているということで名前がついたというお話でした。

「ホットドッグ」はなぜ「ドッグ」なの?5

熱々のフランクフルトソーセージをパンにはさんだ「ホットドッグ」。お好きな方も多いのではないでしょうか?

日本でももちろん人気があるホットドッグですが、本場はアメリカ。アメリカでは一人あたり年間60本も消費している計算だとか。また、ホットドッグ早食い大会という伝統的な大会があることも、そのポピュラーさを示すひとつの事例でしょう。

なお、ホットドッグの始まりに関しては諸説あるようですが、広めたのはドイツからの移民で、熱々のフランクフルトを手に持つと熱いのでパンにはさんで出したのがその始まりとされているようです。少なくとも20世紀初頭には、フットボールや野球観戦の際のファーストフードとして広く認知されていました。

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ところでこのホットドッグ。「ホット」は分かるとして、なぜ「ドッグ」なのでしょうか。

当初のホットドッグで使用されていたソーセージ、これは19世紀半ばにドイツのフランクフルトの食肉業ギルドが作り始めた長いソーセージでした。このソーセージはその長さから、胴長の猟犬のようだという意味で「ダックスフントソーセージ」という愛称で呼ばれていたそうです。

その後20世紀のアメリカでこの食べ物が大人気になっている様子を表現しようと、ある漫画家が「パンにはさまれた熱々のダックスフント(犬)」の絵を書きました(蛇足ですが、「パンにはさまれた熱々のダックスフントソーセージ」をおもしろおかしく犬の形で書いたわけですね)。その時、添え書きとしてドイツ語で「ダックスフント」と書こうと思ったらしいのですが、たまたまスペルを忘れてしまったため、苦し紛れに単に「hotdog」と書いて紙面に載せたそうです。すると、それが思わぬ反響を呼び、以来「ホットドッグ」という名称が定着したとのことです。

ということで、ホットドッグの名称は、ホットなダックスフント(ソーセージ)と書こうとした漫画家がスペルを忘れて単に「hotdog」と書いたことが定着した、というお話でした。

ズボンの裾「ダブル」の起源は?4

スーツなどのズボンを購入し、裾上げを依頼すると、「シングルにしますか、ダブルにしますか?」と聞かれます。私自身はダブルにしたことはないのですが、上品な年配の方のズボンを見ていると、時々ダブルの裾を見かけることがあります。

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     ダブル仕上げの裾

ところで、このダブル仕上げの裾の起源については奇妙ないわれがあるとのことです。

19世紀末のニューヨークで上流階級同士の結婚式があったそうです。当然、招待客はアメリカの名士ばかり集まっていました。

その日はあいにくの空模様で、式の直前は土砂降りになっていました。そこに遅れて招待客の一人が遅れて到着しました。その招待客は雨に濡れないようにズボンの裾を折り曲げていましたが、会場に着いたあともすっかりそのことを忘れていました。

その人がごく普通の人だったら何も起こらなかったかもしれません。しかし、そのズボンを折り曲げていた招待客というのが、参列者の中で唯一のイギリス人、しかも周りから「オシャレなイギリス紳士」と目されていた人だったのです。

当時のアメリカは、政治面だけでなくファッションの面でもまだ後進国。一方のイギリスは、政治でもファッションでも当時世界の中心でした。そのため、その「イギリス紳士」の折り曲げたズボンの裾を見たアメリカ人は、これぞ最新のファッションだと誤解して、こぞって真似するようになったということです。

ということで、ズボンの裾をダブルにするスタイルは、アメリカ人の誤解から始まったというお話でした。

「カルビー」の社名の由来は?4

かっぱえびせんやじゃがりこ、そして最近はベジップスなど誰もが一度は食べたことがあるスナック菓子のメーカー「カルビー」。皆さんのお気に入りのお菓子はどれですか?

カルビー商品を思い浮かべると、本当に子どもの頃の情景が浮かんでくる人も多いのではないでしょうか?

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ところで、この「カルビー」という社名は、よくよく考えるとどんな意味があるのかよく分かりませんね。どんな意味があって、そのような社名になったのでしょうか。

カルビーはもともとは「松尾糧食工業株式会社」といって1949年に広島で創業されました。その後、1955年に「カルビー製菓株式会社」に、1973年に「カルビー株式会社」に社名を変更しています。

そして、肝心の「カルビー」という社名ですが、カルシウムの「カル」とビタミンB1の「ビー」という二つの栄養素の名前をあわせた造語とのことです。「健康に役立つ商品を」という会社の願いが込められているそうです。

ということで、カルビーとはカルシウムの「カル」とビタミンB1の「ビー」をあわせて作った造語であるというお話でした。
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