雑学の玉手箱

日常生活にとくに役には立たないけど、時折「なぜ?」と思う些細な疑問について調べたことの覚え書きです(^^)

2013年12月

形状記憶シャツはなぜアイロン掛けがいらない?4

最近では一般化している「形状記憶シャツ」。皆さんも1着は持っていたりするのではないでしょうか。

かくいう私は、ワイシャツを着て仕事をしていたときは、すべて形状記憶シャツを使っており、アイロンを使うことは滅多にありませんでした。本当に便利なものができたものです。

この形状記憶シャツ、一般に形状記憶繊維や形態安定繊維と呼ばれる素材を使用しているのですが、なぜしわになりにくいのでしょうか?

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そもそも、綿製品がシワになる原因は、繊維の構造にあるそうです。

綿は、実は10万分の1ミリという細かな繊維の寄せ集まりであり、さらにそのミクロな繊維は、セルロース(繊維素)の分子配列が密な部分と荒い部分から成り立っているのだそうです。そして、洗濯や汗によって水分を含むと、セルロースの分子配列が荒い部分は膨張し、その配列が乱れてしまいます。そして、乱れたまま乾燥すると、そのひずみがシワとなって残ってしまうというのです。

そこで、ホルマリンなどのガスを使って、セルロース分子同士に橋を架けたような状態で結合させ、それ配列が乱れないようにしたのが形状記憶繊維なのだそうです。

形状記憶シャツの場合、縫製後にアイロンをかけた状態で化学処理を行うので、「シワのない状態」を記憶し続けるとのことです。

説明を読むだけではなかなかイメージしにくい部分もあるのですが、身近な形状記憶シャツに分子レベルの化学処理がなされているというのは、なかなかビックリですね。

「磯の香り」の正体は何?3

「磯の香り」というと、何だかいい響きですよね。海好きの人にとっては本当に安らぐ香りかもしれません。

でも、この「磯の香り」、発生源は何なのでしょうか?

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実は海辺で感じる磯の臭いとは、海中のプランクトンや海草などの有機物が死んだ後、それらが分解される過程で発生するものなのだそうです。

日本の海は、海流がきついため発生するプランクトンの量も多く、そのため外国の海よりもより磯の香りがきついのだそうです。

せっかくの磯の香りが実は「死臭」だったというとちょっとイメージが違ってしまったかもしれませんが、どうでしょうか?

ということで、いわゆる「磯の香り」とは、海草やプランクトンの死骸が分解される際に出る臭いだ、というお話でした。

「文化干し」って何が「文化」なの?4

いわゆる干物の一種に「サバの文化干し」など文化干しといわれる一群がありますね。お好きな方もいるのではないでしょうか。

ところで、同じような干物なのに「文化干し」と呼ばれたりそうではなかったり…。見た目にはあまり違いが分かりません。文化干しっていったい何なのでしょうか?

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実は、文化干しの名前のルーツは2つあるようなのです。

最初の「文化干し」は、干物の包装材として木箱や新聞紙を用いていた時代に、東京の水産加工物会社がセロファンに包んでみたところ、非常に仕上がりの見栄えが良くなり画期的だったことから「文化干し」と呼ばれるようになったといわれています。つまり、このときの文化干しは、中身は普通の干物と同じだったようです。

その後、昭和30年頃より、天日乾燥ではなく冷風乾燥機を使った干物が市場に出回るようになりました。この機械を使った製法が「文化」的であるとのことで、その後文化干しというと天日干しの対義語で機械で乾燥処理をした干物ということになったとのことです。

ということで、文化干しとは最初は包装の仕方が斬新だったことからつけられた名前だったが、その後機械によって乾燥された干物を呼ぶ名称になった、というお話でした。

カルピスのパッケージはなぜ水玉模様?4

皆さん、「カルピス」はご存じですよね。いわゆる乳酸菌飲料の草分けのような存在で、水や牛乳に溶かして飲んだり、かき氷のシロップにしたりと、今でも夏場になると、あちこちでお目にかかることも多いです。

実はこのカルピスですが、なんと大正時代から販売されているロングセラー商品です。その原液は濃いため腐りにくく、昔から保存にも向いていたそうです。

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ところでこのカルピスですが、青の水玉模様が特徴的で、デザイン自体はちょっとずつ変わっていてもこの基本は変わらないようです。では、この水玉のデザインには何か意味があるのでしょうか。

実は、カルピスのパッケージデザインに描かれている水玉模様は、天の川をイメージしているのだそうです。そしてその理由は、カルピスが発売された大正8年7月7日、七夕だったことに由来するものだといいます。ただし、この発売当初のカルピスは水玉模様ではありませんでした。

発売から3年後にはじめてカルピスの水玉模様が採用されます。ただし、その時の水玉は青地に白の水玉と、今とは逆のデザインだったそうです。その後、1953年に青と白を反対にして、現在のカルピスの水玉模様ができあがったとのことです。なかなか伝統あるデザインだったのですね。

ということで、カルピスの水玉模様は、その発売日が七夕だったことから天の川をイメージしたデザインだったというお話でした。
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